プログラマーになりたい。

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梅澤実 監修『理解が深まるディスカッション (話す力・聞く力がつく発表レッスン3)』

  梅澤実監修『理解が深まるディスカッション (話す力・聞く力がつく発表レッスン3)』(学研)という本を読んだ。

 地域の図書館には、「KJ法」がキーワードとして設定されている本が、なんとこれしかなかったのである。これ対象年齢は小3~中学生で、児童書なんですよ、まったく。時代だなあ……。で、ひさしぶりに児童書のコーナーに入りました。
 
 内容ですが、絵本みたいな装丁のくせに結構詰まってて、意外と読むのに時間がかかりました。各手法ごとにいちいち議論の具体例が示されているのです。
 また「KJ法」といっしょに「マッピング」というのも紹介されてて、こっちはなんかマインドマップのようなそうでもないようなものです。「KJ法」とともに、よくあるようにブレストのまとめ方みたいな感じでしたが、結構ちゃんと説明してありました。
 僕なんか、もう元祖の本は読まないでもいいかなあ……とか思ったくらい。特定の状況でのマニュアルとして考えると、元祖の本を読むより短くまとまってていいと思うんだよね。
 
 そういえば、これは偶然だけど、先日の読書会で急にディベートになったとき、それでもなんとかのりきれたのは、その前にたまたまこの本の「ディベート」の項を読んであったからかもしれない。シンクロニシティ(?)。ほんと、捨てるところのない本です。

エスノ研: P. カリフィア『パブリック・セックス』読書会第1回

 エスノメソドロジー研究会(通称: エスノ研)が連続して3回程度に分けて行う予定のP. カリフィア『パブリック・セックス』読書会の第1回が7月8日(火)、早稲田大学戸山キャンパスで開催され、全部で16人くらいの参加が集まりました。僕、飯田も参加しましたが、大変エキサイティングな読書会でした。


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(早大戸山キャンパス正門にて)

 まず、少しだけこの本のタイトルについて書いておくと、「パブリック」っていう言葉には、どうも独特の含みがあるようだ。ここでは単に「公衆の面前でのセックス」といって想像されるものを表しているわけではない。たとえば、北米やイギリスでは、ある時代に、いわゆる「ハッテン場」みたいな場所も、公共の場所であるから、セックスをしてはならないというような規制ができたそうだ。そして肝心の、何がパブリックで、どこからが性的な行為なのかということに関しては、行政が恣意的に決定するという例が挙げられている。
 また、関連して出てくる単語に「バスハウス」(bath house=(公衆)浴場)というものがある。これも文中によく出てくるが、正確なニュアンスがわからない(どう考えても銭湯じゃないんだけど)。読書会でみんなが言っていたことを総合すると、会員制のサウナかなにかがある「ハッテン場」ではないかということになった。そして、「パブリック・セックス」の主要な規制対象のひとつがこのバスハウスだということだ。これは「性行為や裸を見ても・見られても構わない不特定多数の人たちが来る場所」は、第三者がいるのだから「パブリック」であるという論理だそうだ。
 つまり、この『パブリック・セックス』というタイトルは、そういう「プライベート」と本来の意味での「パブリック」のあわいに生きている人たちの存在を表していると理解した。

 僕はこのタイトルの意味がわからなくて、この本の各記述が一体何のためのもので、どうやって受け止めたらいいのか、I章が終わるくらいまで、さっぱりつかめずに本気で悩んだので、蛇足かもしれないがこういう解説を書いてみました。(しかし、こういう文化の面では、もう少し訳注や翻訳が親切でもいいのにと思う。)

パブリック・セックス―挑発するラディカルな性

パブリック・セックス―挑発するラディカルな性

(この読書会の影響か、この本のマーケットプレイス価格が3千円以上急騰した。元は千円台。)

 いまTwitterのプロフィール欄を見なおしたら、主催団体のエスノ研というのは大学生に一般人も混ざっているインカレサークル、のようで、僕が思っていたより若い人が多かったです。そもそも、僕は勝手に10年くらい経っているサークルだと思っていたので、勝手にびっくりしてました。

 僕がここ数回(数ヶ月)参加している「コンテンポラリー読書会」はほとんどここのイベント経由で来た人ばかりなので、前からエスノ研にも行ってみたいとは思っはていたのですが、どうも雰囲気や内容がわからないので、果たして僕が行って、邪魔にならないかしらと二の足を踏んでいたのです。
 でも、今回は、テーマ(書名)が提示されたイベントだったのと、ちょうど他の読書会を見てみたいと思っていたので「読書会」の文字に惹かれて、参加してみることにしました。

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突如としてバーベキューをやった。

7/6(土)に鵠沼でバーベキューをしてきました。
で、例によって、読書会は2次会までが本番です、みたいな感じで、近くのマクドナルドでダベりました。

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隣の浜(片瀬西浜)は、海面にサーファーがびっしり浮かんでいてすごくびっくりしました。
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さて、今回もいくつか本を持っていったので、それらについてご紹介しておきます。

表のテーマが「バーベキュー」なら、裏テーマは「浜辺で読みたい本」です、みたいな感じでお題がありまして、僕は、床に積んであった本のタワーから、上の方にあってぱっと目に入った、

の4冊の文庫本を持っていきました。

「BAD KIDS」の2作品は千葉ですが、海の近くの物語です。

海がきこえる』は、タイトルに「海」が入っていますが「BAD KIDS」と違って、もうちょっと都会的で、砂浜というイメージではありません。ただ「単に好きな本」でも構わないってことだったので、いいかな、と。
BAD KIDS バッド キッズ (集英社文庫) 海を抱く―BAD KIDS (集英社文庫) 海がきこえる (徳間文庫) 海がきこえる〈2〉アイがあるから (徳間文庫)

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「現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展」

 先日、読書会のメンツで東京国立近代美術館(北の丸公園)に行ってきました。現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展 ヤゲオ財団コレクションよりを見ました。

 それなりに印象に残った作品もあっはずなのですがあまり思い出せなくて、全体としての印象を述べますと「いつも思うのですが、今回も「すごいけどこれがなぜ数十億円もするのか」って思いました。美術は本当にわかりません。」という感じになってしまいました。
 風流を解さないって感じがして、こう言うのはいやなんですが、僕、昔から芸術はよくわからないのです。これでも、小学生のころに3年間ほど美術教室にも通ったし、中学の美術は先生ウケだって悪くはなかったんだけど……。
 それと、いつもはこんな無粋なことを美術館帰りに言いません。僕にもその程度の知恵はあって、他の状況なら「うん、そうだねー。すごかったねー」もありだろうと思っています。ただ今回は読書会がからんでしまったので、やむをえず「わっかんなーい」って白状した次第です。分からないのに分かったふりをして議論をするのは、僕には無理だなと思いまして。

 ちなみに、文学や音楽ならもう少しマシなんですけどね。あるいは同じ「絵」でもイラストレーションとかマンガだとわりと露骨に好き嫌いというものがある。でも、ジャズやクラシック音楽も、実際、なんか違いがよくわからないのが多いし、なんというか、ポップなものしか分からないってことなのかもしれないですね。
 そういえば、そういうわけだから例外的にアンディ・ウォーホールはおしゃれには見えるんだけど、それだけではあの値段は説明できません。
 そして、たぶん一番印象に残っている展示物は「ウォーホル」と書いてある札でした。「ウォーホール」と覚えていた作家が「ウォーホル」って書いてあって、「さいきんはこう書くのかー」とか思ったのが印象に残っています。これ以外忘れてるって、いかにも駄目な感じ。

 ミーティングでも(コミュニケーション手段として)言語を特別視しないほうがいいって言われた記憶があるんだけど、むべなるかなって感じ。だって僕自身が言語(ロジック)以外解さないんですもの。

はてなダイアリーから引っ越してきました(仮)

 まだ暫定的にですが「ダイアリー」からこの「ブログ」に移行することにしました。
 元の「ダイアリー」側の記事も当分は消さないでおくつもりですが、新しい記事についてはこっちだけに書くことにします。リダイレクトは元の記事とコピーされた記事の1対1ではなくて、すべてこちら側のトップに誘導される仕様なので、まだやめておきます。

 僕は「はてなダイアリー」にコンスタントに書き続けてきたような熱心なユーザではないけど、はてな記法idコール自動トラックバックなどから新しい時代を感じた記憶もあり、また、むかしはてなにはあった独特の雰囲気のようなものにも多少は懐かしさがあって、そういった感傷も含めて「ダイアリー」には結構愛着を持っていた。ところが最近は、はてな社のダイアリーへの熱意がさめていくのを露骨に感じてしまって、正直むなしい感じがしていた。

 しかし、そうはいっても、1ユーザとしては所詮は運営側の手のひらの上で活動しているわけだから、主人が軸足を変えるのを防ぐのは無理である。もし運営が別のサービスに力を入れると勝手に決断したとして、我々はその流れに個人的に逆らうことはできても、それによって長期的にみて不利益をこうむる可能性までは防げないのである。

 たとえば、今後、新機能は基本的に「ブログ」にだけ実装されるといったことは十分考えられる。
ある機能が「ブログ」でだけ進化して、「ダイアリー」が相対的に使いにくくなったり、さらには何らかの事情で「ダイアリー」でだけ機能が削られてしまうというようなことも、あるかもしれない。

 そういうわけで、運営がもう「ブログ」にしか興味がないと推定されるなら、僕は「こっちも早いうちに順応しといた方が何かと得かもしれないぞ」と思い、なつかしの「ダイアリー」をあっさり放棄し、「ブログ」移行するるという浅ましい判断をしたのである。
 また、経験的にいって、新しいウェブサービスに早いうちにツバを付けておくことは、後々なにかと自分に有利にはたらくことが多い。例えば大抵のサービスでサブドメインやユーザ名は早い者勝ちだというようなレベルでもそうだし、後発ユーザとの知識差で利益を得ることもある。

 まあともかく、引っ越しました。
 大したことはできませんが、新しい場所でも、よろしくお願いいたします。

旧ダイアリーの最近の人気記事について

どうせやって来る人もほとんどいないので、データは滅多に見てないんだけど、僕のはてなダイアリーには Google AnalyticsSEOが流行ったりしたころから仕掛けてありました。で、ここに移行するにあたって設定を変える必要があって久々に見てみたら、ここ1ヶ月の人気ページにいまさら5年くらい前の記事が顔を出してたりして、なんだかすごく懐かしい気分になった。

そこで、上位の記事から、2008〜2009年頃に書いたものを載せてみます。左側の数字はtouch版と合わせた最近1ヶ月のPVです。

  1. 102:黄色い目の魚、再読。
  2. 58:で、パーセプトロンとSVMの利点欠点がわかんないんですけど
  3. 46:殺菌成分配合でノンシュガーで安くてコンビニで買えるのど飴が欲しい。
  4. 36:Wikipediaの「TOEIC」がひどいな…。
  5. 17:(トップ)
  6. 10:学歴ロンダの苦労を知らない奴に言われたくない。
  7. 7:明朝はむずかしい
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じつはRX100M2も買ってしまったんですが……

 Canon S120に続いて、RX100M2も買ってしまった。

Wi-Fi機能に関しては、「一応つけてみた」って感じ。

 外で、スマホから写真付きでブログやTwitterFacebookを更新しないといけないようなシーンでは、まあ役に立つだろう(iPhoneとは従来はつなげなかったんだから)。ただ、それだけだ。他の用途が思いつかない。僕は写真はFlickrとかにまとめて上げたいのだが、そういうのには向いていないと思う。
 Canon S120はまだましで、Wi-Fiがつながるところでは、一応、スマホから操作して、いきなりFlickrまでアップロードできるらしい。でもそれだって面倒くさいのに、それと比較しても、よりいっそう使えないWi-Fi

タッチパネルがない

 あと、S120のがUIの細かいところがよくできている。しかもタッチパネル。一方、残念ながら、RX100M2にはこれだけたっぷりした設定項目があるのにタッチパネルがついてない。
 ダイヤルが2つあるけど、半分手動で撮ろうとすると、いま何がどっちのダイヤルに割り当てられているのかわからなくてイラっとするのだ。完全に自動で撮るなら問題はないと思うが、僕みたいな半可通にとっては問題がある。
 まあ、UIは好みや慣れの要素も大きいわけだけど(今までSonyやMinolta系のカメラは触ったことがなかったんです)。

 もちろん、RX100シリーズ自体は悪いカメラじゃないと思うんですよ。スペック表や画質だけなら、圧倒的にS120を明らかに上回ってるわけで。なにせセンサが1型と、コンデジとしてはでかい。
 ただ初代ではなく、あえて現行のM2を買った意味はあったかというと、うーん………って感じ。その点はちょっと後悔している。
 なにせ、

  • 2020万画素(有効画素)、通常:ISO125~6400に対して
  • 2020万画素(有効画素)、通常:ISO160~12800、裏面照射型CMOSと、

センサのスペックがどっちもあんまり変わらないんだよね。裏面照射型CMOSかそうでないかという違い。一般的に裏面照射型のがISO感度を上げやすいといわれているんだけど、なんか飽和しやすい(逆光などで明るいところが平面的になったり?)とかいう噂もあってM2のセンサはネット上で大絶賛というわけでもない。まあ、信号処理するプロセッサは新しくなっているのかもしれないけど。

 でも、買っちゃったし、くやしいので(?)、当面はがんばってこのRX100M2だけ使うようにすることにした。こないだなんて、がんばってWi-FiiPhoneに転送して、iPhoneからTwitterに投稿してみたりもしたよ!(ただ、やっぱりめんどくさくて非常手段という感じをぬぐえなかったけど。)
 まあでもせっかく両方あるので、そのうち比較記事でも書こうかな……。(現在、一度に1台しか持って歩いていないので、RX100M2とS120で同じ被写体を撮った写真がないんですよね。)

動画ではS120に圧勝する

 S120がFull HDで24pというフレームレートしか出ないのに対して、こちらは60pも選択できる。運動会とかをFull HDで撮影できるというのは強いだろう。
 ちなみに、使ったことがないのだけど、スペック表を見る限りでは、動画撮影機能は音声入力がないことをのぞけば、同世代の一眼レフ並みの高性能だ。解像度は最大Full HD(1920px×1080px)(いわゆる2K)、フレームレートは最大60p(=60fpsプログレッシブ)で、記録はAVCHD。1080p 60fpsともいう。
 これは、解像度がBDと同じで、フレームレートはBDの倍である。
 コンパクトカメラにこんなもの(60p)載せても、家庭用プレイヤで再生することを考えると使わないだろうと思わないでもないが。まあ、そういう時代なんでしょう。

 ちなみに2Kは「映画並み」といわれていて、一説によると、24pで2Kで撮ると理論上は35mmフィルム、つまり通常の映画くらいの解像度と動きになるのだという。実際に、映画館のデジタルの映写機は2Kか4Kであるそうだ。このカメラの1920px×1080pxというサイズは、ちょっと2Kより小さいが、ほぼ同じなので、理論上は映画館のスクリーンのサイズに伸ばしても大丈夫な解 像度があるということになる。理論上だけど。
 だから、もしかしたら自主制作映画とかそういう方面の方で、EOS Kissでも大きすぎるという場合はよいのかもしれない。でも、フォーカスがアレだし、音声入力が専用の別売マイク(ガンマイク・ステレオマイク)しかないのはきついと思うけど。

充電はUSB

 これ、個人的には評価が低い。スマホ用外部バッテリにつないだりできて便利な場合もあるかもしれないが、1日で電池が切れることなんてない。なので、結局いつも充電のためだけにPCの電源をいれっぱなしにしている。USB用の専用充電器が付属してないのだ。しかも、iPhoneの充電器とかにつないでも充電されないのだ。めんどくさい。

 と、そんな感じですが、いかがでしょう。
 みなさんが、あんまり過度な期待をして買うと落胆しそうなので、辛目に書きましたが、僕はここ何ヶ月か毎日カバンに入れて持ち歩いていて、それなりに気に入っています。やっぱり、中身はいいカメラなんです(操作性が悪いけど!)。

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