なんで誰もこれにつっこまないのか。
正直、はじめてこの「Million Films」を、コンビニのBGMで耳にしたときは、びっくりしちゃって、開いた顎がはずれそうだったさ。
あまりのキャッチーさ。それなのに、あまりにも、とんでもない歌詞。
カラオケのレパートリーにまでしておいてけなすのもどうかと思うけど、だってあまりにも衝撃的だから気になってiPodに入れちゃって一時期聞き込んでしまったんだもん。そりゃ、多少は歌えるようにもなりますわ。つうか、
百万枚取りのフィルムでも
撮りきれないほどの思い出を
きみと2人…
とつづきまで、すらすら出てきますわ。ははんっ。
分野違うけど、島本理生の小説でも、結構すっげー書き方をするなーと思うことがあるけど、ここまでじゃないですよ。
ほんとさあ、こんなの聞いちゃったら気になって仕方がないじゃない。
ところがというか、「あの歌詞すごくない?」ってさりげなく探りを入れようと聞いてみても、なんだかみなさん一様に反応が薄いんだ。
おれが変なの?
だって「百万枚取りのフィルムでも」だよ。なんじゃそりゃ。なんで、どうやったらそんな台詞が…。つうか一体頭のどこから…。つうか、どうなってんだよ…。って気になるじゃん?やっぱ、ならないのかなあ…。
他にもさあ、ほんときりがないんだけど「君に寄り添ってるメロディーを五線紙みたいにぶら下がった電線の上並べてるんだ」とか、「ぶつかり合う度また心が破れたり解けたりするのは/もう一度新しい結び目を作るためさ/そこに涙が染み込んだなら/もう二度と解けることの無い強さを持った絆に変わるだろう」とか…。って、打っててかゆいわ。カラオケのがまだ耐えられる。
ポップスに徹するのは、確信犯的にやってるのかもしれないけど。
それにしても、どっかぶっ飛んでると思うんだよなあ、やっぱり。
ポピュラーも行き過ぎれば前衛芸術になっちゃうんじゃないか?
ポピュラリティを純化しすぎて、もはや純化じゃなくデフォルメになってるというか。
ポップスじゃなくて、ポップスのパロディに聞こえるんだよ。俺には。
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