数学ガール!
数学ガール フェルマーの最終定理 (数学ガールシリーズ 2)
- 作者: 結城浩
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2008/07/30
- メディア: ペーパーバック
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きのうの20:00から翌02:00までかかった。5時間半!(間に移動してた30分程度があるのでそれを除くと。)ひさしぶりに式を展開する感覚、素因数分解やmodの感覚を思い出した。このままRSA公開鍵暗号のしくみ(素因数分解やmodを使う)なんかを読みなおすとすらすら読めそう。
とくに剰余環を体にする条件(問題 7-2/解答 7-2)がやっかいだった!
「剰余環Z/mZの各要素がmと互いに素であるとき(mが素数のとき)、剰余環Z/mZは体になる」
ここで、1ページも進めず小一時間さまよってしまった。
いや、本質的な問題は、むしろ「〜を法として合同」の性質が示されたあとの部分にあった。「7.2.6 両辺を割る条件」(p.191から)でポイントとなる「問題 7-1」。これを、なんとなく飛ばしてしまったのがいけなかった。
問題 7-1
a,b,C,mを整数とする。
Cがどのような性質を持っていれば、以下が成り立つか。
という問題。
でも、結局最後まで読んでしまいたかったので「n何度を足しても(nに何を掛けても)mにならない必要があるってことかなあ…?」と誤摩化してとりあえず最後まで読んだ。ひどい読み方ですが。
上の問題 7-1と7-2の、(まあ近いから当たり前だけなのだけど)関連性がおもしろい。
ほかにもmodが差異を吸収する感覚や、「おおらかな同一視」などと各所の引用文が響きあったり。あ、こういうのは文章的な「おおらかな同一視」だろうか。
はじめのほうにぽんと出てくる「時計巡回」が剰余の「周期性」の理解へみちびくためだったということに後でふと思い至ったり。
そういうシンクロが感じられるのも楽しい。
あとは「制約が構造を生む」というような考えが印象に残った。