だまんです。

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荒川へようこそ(kosenconf-009tokyo)

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(厳密にいうと母校は都立高専(現・品川キャンパス)なんですが。)
高専カンファレンス 2009秋 in 東京(kosenconf-009tokyo)に参加しました。ちょっと間があいてしまいましたが、一応エントリ書こうと思います。
あと、ここにのせてない写真もあります


今回の高専カンファレンスは南千住の都立産業技術高専荒川キャンパスで行なわれ、たぶん過去のカンファレンスと比較しても記録的に規模のでかい、人数の多い回となったようです。で、HNT(ヒューマンネットワークKOUSEN)とかの手引きで、各メディアにリリースしたり、「先端技術勉強会」( (C)毎日新聞)とかいって新聞にも登場したり。…先端技術勉強会(笑)。
ええとてもおもしろい先端技術勉強会でした。主催のみなさんおつかれさまです。

とはいえ、寝坊して着いたときには基調講演が終わってしまってたし、そのあと理研の方の特別講演の時間にも抜けていて、外で専攻科の一期後輩の方から、衛星のお話を聞き出してたりして、じつはあんまりちゃんと参加してないんだけど…(じぶんのとこ開催なのに…)。

人工衛星「輝汐(きせき・KKS-1)」について


テストに使われた筐体とランチャー(バネ式)を展示してあり、触ることができた。これ、金属加工会社に加工の協力をしていただいたということで、アルミの削りだしをふんだんに使っててけっこう豪華。


この衛星、打ち上げ後に不具合が起きてしまい、スラスタやカメラの稼働までいかなかったのが個人的には大変おしい!と思っていたので、この機会にそれらの現状についてお聞きしたいと思っていた。のだけど、話しはじめたら、そのままながーく話し込んでしまった…。お邪魔しました…。


で、原因については、すでにソフトウェアの不具合だとわかっていて、結論としてはリカバリすることは難しいということ。原因特定のために、地上にある、同じ構成のマシンで検証を行なったところ同様の症状を呈し、これはソフトウェアの不具合だとわかったそうだ。


打ち上げのプランは詳しく聞きそこなったのだけど(たぶん発表にはあったことでしょうが)、フェアリングがとれたあと、JAXAによるメインの2衛星から、全相乗り衛星を固定した部品が切り離され、あとはどうも自力で離脱しろ、というものだったみたい。それで、最終段階のバネによる打ち出しも込みで設計・製作。展示のところで説明に立っていた方はその打ち出しまでの、筐体やメカニック関連が、一応担当だったということだった。

  • 細い板バネのような、自力で広がるアンテナを使っているので、バネによる打ち出し機構にちょっと干渉する可能性があった。固定している枠の一部を切り取って、力を逃がすことで対応している。試験には落下しているカプセルの中で実験できる施設を利用。
  • 太陽光が均等に当たるようにスピンしたり、ヒートパイプによる熱の拡散はしなくても、衛星が小さいので熱による問題は起きない。熱の実験は真空状態で、白熱電球の光をあてたりとか。
  • 宇宙線がメモリ記憶やH8の内部状態を破壊する可能性もないわけではないが、全面をアルミ筐体が覆っているので…。
  • 基板は他研究室が使っているサービスにネットで発注。ハンダ付けは自家製。何人かがそのための講習を受けたが、受けてない人が結局やったりして、あんまり問題はなかったみたい。
  • 通常の粘着テープや接着剤は真空でガスを発して機能しない。専用のテープを使用している。学校に真空にできる装置がある。
  • 打ち上げ時に爆発ボルトやロケットの加速による振動があるので振動試験を行なう。ジグに固定した衛星に横からハンマーをぶつけてデータを取る実験の模様が動画で流れていた。これのデータをPCで解析して試験したり。
  • 東大衛星などの関係者とも、試験を行う施設で会うことがあり、そういう交流もおもしろそうだった。うらやましい。
  • JAXA基準は非常に厳密で、スラスタ用火薬の積み込みのために、安全装置を何重にも付けることになったという。スラスタの点火がレーザーだったのは、メインの衛星のスラスタ推進薬が温度に敏感なものだったので、加熱は無理ということになったのではないかという話も。
  • 衛星専用のソーラーパネルというものがある。宇宙線による回路の劣化などのリスクが減るらしい。


もう高専カンファというより、先端(人工衛星開発)技術勉強会じゃないか一体なにを考えているんだ!という感じのログですが、まじで、あとLTくらいしか聞いてないのですごめんなさい。

「先端技術勉強会」( (C)毎日新聞 )

高専カンファレンス:東京で来月7日、先端技術勉強会
高等専門学校の生徒や卒業生が集まり、先端の技術を学ぶ「高専カンファレンス 2009in東京」が11月7日午後0時55分から、東京都立産業技術高等専門学校荒川キャンパス(荒川区南千住8の17の1)で開かれる。


高専カンファレンスは、高専生と卒業生による技術勉強会で、ITや工業デザイン、物理、化学などの発表を通じて、若い技術者の育成や交流を目指す。


基調講演では、産業技術高専の学生チームが開発に携わり、今年1月に打ち上げられた超小型人工衛星「輝汐」の開発体験談や苦労話について、チームのメンバーが発表する。


また、理化学研究所の平尾一郎チームリーダーによる、DNAを構成する塩基に関する特別講演も予定されている。


一般の人も参加できる。参加無料。参加は、インターネットのホームページ(http://kosenconf.jp/009tokyo#join)から申し込む。


毎日新聞 2009年10月27日 東京朝刊

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