- 作者: 梅田望夫
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2008/03/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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技術畑とか企画畑において、上司に掛け合ってプロジェクトを立ち上げるのと、ベンチャーキャピタルを口説いて起業するのはどの程度ちがうのだろうか。
まあ、実際の起業と企業では、人事面での制限が違うし、そもそも組織が硬直しててどうしようもない場合もあるだろうから「起業」という選択肢は選びやすいにこしたことはないけど。それに成功したときの経済的メリットがぜんぜんちがうし。しかしなんでもかんでもシリコンバレー化すればいい、そして実際にそうなる、とは思えないんだよね。
おれがスタートアップ(起業)した側だとにすると、こっちが独立採算になることと、収益ではなく株価の上昇で利益を得る点で、違ってくるということでしょうか。「上司」はそもそも収益に対する敏感さがないかもしれないけど。
少なくとも、ベンチャーキャピタルが出資したら、当然そこから、専業の人間の生活費ぐらい出してもいいわけで、どっちにしても「フルタイムの仕事」だからその点は差はあんまりないと思うし。
っと、あまり危機感がないのは、自分がバイトしてるのが、そもそもベンチャー上がりの若い会社だからかなあ…?(はてなほどではないですが)。でも、
自分の指向にぴったりと合った領域を発見し、そこで徹底的に自助努力をして、その道のプロになる。そしてAクラスのプロ同士がお互いに尊敬し信頼し認め合い、ケミストリーの合うメンバーで一体感を持ち、チームでスポーツをするように一緒に仕事をする
(p.112)
という理想は、とってもよくわかる。というか「プロだ」とか「プロになりたい」と、おれも普段よく言うから。
ただ、チームを組むことや、起業して規模を大きくすることに、さほど興味がないんだと思う。というかそういう必然性がない「領域」に、おれがいるのかもしれない。集団としてのユーザが満足するより、個人としてディープに関わることのできる1人のユーザが喜ぶ方が、単純に嬉しい。