あまり知られていないようだがmCentOSのyum groupsで扱うグループには種類がある.
# yum groups list
と打ち込むと,Environment GroupsとGroupsに分かれているのがわかる.
[iida@katla3 ~]$ yum groups list Loaded plugins: fastestmirror, langpacks Repodata is over 2 weeks old. Install yum-cron? Or run: yum makecache fast There is no installed groups file. Maybe run: yum groups mark convert (see man yum) Loading mirror speeds from cached hostfile * base: ftp-srv2.kddilabs.jp * extras: ftp-srv2.kddilabs.jp * updates: ftp-srv2.kddilabs.jp Available Environment Groups: Minimal Install Compute Node Infrastructure Server File and Print Server Basic Web Server Virtualization Host Server with GUI GNOME Desktop KDE Plasma Workspaces Development and Creative Workstation Available Groups: Compatibility Libraries Console Internet Tools Development Tools Graphical Administration Tools Legacy UNIX Compatibility Scientific Support Security Tools Smart Card Support System Administration Tools System Management Done
Environment GroupsはOSのインストーラーで選択する環境とだいたい対応していることがわかると思う.インストーラーでは1つしか選べないが,yum groups install
でも原則的に1つしかインストールしないことを想定しているようだ.ただし,2つ以上インストールできないわけではない.
よくある用途としては,インストーラーで,GUIをインストールしたかったのに誤ってMinimal Install
を選んでしまったとき,この中から適切なグループ(一般的にはServer with GUIかGNOME Desktopになると思う)をインストールすると,見慣れたGNOMEがインストールされる.
具体的にはrootでログインして,
yum groups install GNOME\ Desktop
- もしくは,
yum groups install "GNOME Desktop"
のようにする,空白を含むので上記のようにエスケープしたりする必要がある.
なお,# yum groups list hidden
とすると,通常のリストには出てこないグループが出てくる.あまりいじるのはオススメしない.たとえばGNOMEとかX Window Systemとかがふつうのグループとして出てくるが.これらはEnvironment GroupsのGNOME Desktopに比べてかなりスリムな構成になっていて,GNOMEだけではGNOMEが起動しないなど,トラブルの元になるからである.
ちなみにマシンによってはMinimal Installでインストールしておいて,GNOMEとX Window Systemを追加でインストールすると最小限のGUI環境が作れる場合があるようだけど,失敗すると起動後画面が真っ黒になったりするので,オススメしない(その場合Environment GroupsのGNOME Desktopをインストールすると,直る).
弊社では,どうしてもディスク容量を節約したいとかの場合,Compute Node+Debugging ToolsでOSのインストールをしておいて,yum groups install GNOME "X Window System"
を行うことがあるが,なぜか上手くいくときとそうでないときがある.
なお,ふつうの,Environmentではないグループはいくつでも追加することができる.