mixiから発掘した。
2007年07月31日03:45
「PCでも、ケータイでも、同じように見られる。」
逆にいえば、
「PC向けサイトでも、ケータイ向けサイトでも、
同じように作れる。」
そういう意味で、Webが純粋に媒体であるためには、どのような枠組みが望ましいか。どのようにすれば、コンテンツ生産や閲覧に対する、端末環境の差による影響(制限)が減らせるか。
そういえば、「Opera」なんかはこの辺の問題に非常に敏感みたい。実際AIR-EDGEなんかでOperaのモバイル版が動いているし、戦略的にもどうもPCよりそっち(エンベデッド方面)から利益を得たいと考えているようだから。
しかしまあ、HDML専用機もほとんど絶滅しつつある現在、けっきょく記述言語はHTML/XHTMLで、ブラウザはHTML/XHTMLブラウザなのだ。PCにしろ携帯にしろ、ある意味では標準化されているともいえる(十分ではないけど、必要最小限には達している)。
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ところで、なぜ携帯電話向けサービスが平均して(PC向けより)割高なのでしょう。割高というよりは、「無料の部分が少ない」。
やってみないでもわかるかもしれないけど、製作に必要なものとか、そこそこのノウハウは公開されているし、コンテンツを作るめんどくささもPCとあまり変わらない。
だから、少なくとも「手数料」的なものではない。
おそらくは、キャリアがピンハネする代わりに、サイトが課金しやすくするように端末を作っているからですね。
クレジットカード番号は入力しないので安全です、とかって逆なんだけどね。クレジットカード番号がいらないんじゃなくて、携帯電話会社が実質的に (一括払い用)クレジットカード業務をしているだけ。カード番号のかわりに識別情報を送信しているんだから。もちろん「解約したのにお金を取られた」とかの事件にはキャリアが介入してくれるけど、クレジット会社だって保障制度があるわけで。
結局、(お金を)取れるから取ってる。無言で牽制しあってて、無料化はされない。
これ近くで見てると、独禁法違反ぎりぎりな気がする。
カルテル、トラスト、コンツェル〜ン。(呪文みたいにこれしか憶えてないってひどいな、おれ。)しかも、電子書籍や音楽のようなマルチメディアになると、「公式サイト(公式メニュー掲載)」の上に、さらに、もう一重のしばりがかかったり。
キャリアのやってることってJASRACみたい。ほんとうにクローズドなビジネスモデルが好きですよね。「費用逓減」とか「過当競争の防止」とも言えるんだが。やりすぎは不当に高い値付けにつながる。事実として、かなり「売り手市場」気味でしょう?選びにくいし、一般価格がわかりにくい(ない)し、値切れない、と。
JASRACの役割(著作権料徴収の代行)はJASRACでなくても果たせるように、有料サイトに対する支払い代行は、それこそクレジットカード屋さんだっていいわけだ。少なくともキャリアがクレジット業務までやる必然性は、ユーザから見ればたぶん安心感(≠安全性)ぐらいしかない。
---*/さて、とかいっといてあれですが、でも書きたかったのは実はそういう話ではなかったんです。
CMS(コンテンツマネジメントシステム)とか、Webアプリケーションフレームワークとかってどうしても複数環境への同時対応がむずかしい/めんどくさい。少なくとも、標準設定で「PC+携帯4キャリア完全対応」って聞いたことがない。
だいたい、「振り分け」までが共通で、その先は、「これPC用、これ3G用…」って感じで、ふつう手書きです。
これをもっと標準化された(統一的な)手法でできるとなれば、ある程度、潜在的な需要があると思うんですが。
でも見たことないんだよなあ…。
auなんか、リアルタイムのHTML/XHTML-HDML翻訳とかすっごい技術を実用化してるんだから、やればできちゃいそうなのになあ。一時期「jigブラウザ」とか話題になったし、今は無料でGoogleの変換プロキシもありますけど、あれだって、auのやってたことを発展させただけだもの。
条件は
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・少なくともバイナリの利用がフリーで
・できたらオープンソースで
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・大きすぎず小さすぎず
・各種Web標準準拠で
・CMSレベルのおせっかい
あらゆる環境に対して表示1ページ=1枚(ぺらいち)でOK
(mixiの日記みたいに)
・フレームワークレベル(独自プラグインなど)の自由度
うーん、われながら注文が多いけど。
こういうものがあってはじめて、端末によらず、インターネットは本来の「インターネット」なネットワークになるし、WebがWorld Wide Webだと、文句なしに呼べるんじゃないか。
…とまでいうのは、さすがに大げさですが。
※そうそう。そういえば、こういうことはXHTML標準とかブラウザ側がやることじゃないか、と言われそう。でも、現にこれだけ画面幅とかがちがうと、デザインの意図を的確に表現するためには、結局どこかで振り分けるはめになる。たしかに何となく本末転倒なんだけど、デザインの複雑さと自由度を両立するにはこういうアプローチしかないと思います。