変な話だが。
きょうは古い友人でR大学の現役学生であるSに、大教室の授業に案内してもらった。無断侵入(おそらく非合法)。彼は過剰な期待を抱かせないように配慮していたというよりも、「つまらない」本気でいってたようで、まさかその「こんなつまらない授業」を最後まで聴ききるとは思ってなかったらしい。なんだか、つきあわせてしまって申し訳なかったのだが。
しかし、おれには、いい娯楽だった。気分転換になる。
半可通の話には、原理的に偏りがあるわけで、つかれる。
その点、プロの社会学者の講義は、あたりまえだが論理的にはかなり練られているし、十分に網羅的かつ体系的。
しかも、わからない点には、後で調べなくても、すぐに補足説明があった。そっけなさは放送大学のごとし!なのだが、その口調の割に親切な授業だった。
聞いていて楽だった。
つうか、まあバレるだろうから、大学名以外あっさりバラしちゃうけど。
法学部政治学科の「国際政治史」です。
久しぶりに「学校」に行って楽しかった。前回のレジュメなんて当然持ってないので、前半は固有名詞の発音が不明確なのに悩まされたけど。
テーマは、前回がどうも冷戦後半だったっぽい。今回はレジュメに「冷戦の終結」とあった。
(レジュメなしで)聴いていた限りでは、前回レジュメ分はどちらかというと米国視点、というか米国(と西ヨーロッパ諸国)側の事情説明だった。米国国内で冷戦がどのように捉えられていたか、あるいは何が起きていたかの解説。
間に、「The Day After」('83年米ABC制作)という、パニック映画の一部分が流された。パニックの対象は、その時代に人々が脅威だと思っているものが反映されるということ。流されたのは、米カンザスのミサイル基地に指令が入る、カンザスの日常、ミサイルローンチ、気づく人々ミサイルローンチ…でついにピカッ、ピカッ、きのこ、ピカッ、きのこ、延々蒸発し燃えまくっての連発、そして、「核の冬」の冒頭1秒ぐらいまで。でした。ああ、広島の報告と、70年代の学者の予想を元に、当然CGではない手作業の特殊効果で頑張ってみた感じ。
で、つづく今回分のレジュメの内容は、ゴルバチョフの仕事の紹介、ゴルバチョフとレーガンの関係など。ここでは、今度はソ連が主役になり、米国は相手役に感じられた。
ちなみに担当の黒崎先生はサントリー学芸賞受賞してるすごい人、だとSから聞きました。
というか、見た目だけでも、十分キレてそうだと思ったけど。それに、あの若さで、大学で授業を持っているんだもの。
でも、その辺はよく知らないので、お知りになりたい方は以下などを参照してください。
黒崎 輝(くろさき あきら、1972年 - )は、日本の政治学者。専門は、国際政治学、国際政治史。
東北大学大学院法学研究科前期課程修了。(略)現在、立教大学法学部兼任講師。
2006年、『核兵器と日米関係』でサントリー学芸賞受賞。
で、案内してもらったSくんと喫茶店でだべって、せっかくなので副都心線に乗ったりして帰って来た。