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だまんです。

プログラミングや写真や本や読書会のことや、日常のこと。

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2015、3日目

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(今週のお題ゴールデンウィーク2015」)
5月4日(祝)に、『ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン熱狂の日」音楽祭2015』の3日目に行ってきました。場所は東京国際フォーラム、テーマは「パシオン(PASSIONS)」。ただ、「祈りのパシオン」「恋のパシオン」「いのちのパシオン」のカテゴリがあったんだけど、いまいちピンとこないというか、参考にはしなかった。

チケットは公演ごとでした。ロックフェスティバルでは、出入り自由で1日分のチケットを買う感じのところが多いみたいですが、LFJは単に全席指定のコンサートが一度にたくさん開催される感じなので、観たい公演すべてについて入場までにチケットを買っておく必要があります(例外的に一番大きいホールAだけは1日通し券もあります)。

今回初めて参加したけど、ホールAの音響は正直言ってよくない。そもそもアコースティックで5千人は大きすぎて無理があるのかもしれないとも思う。東京国際フォーラムのホールは名前からしてクラッシック専用ではないはずだから、やむを得ない面もあるのだろう。ステージ両脇にはなんと映写式のスクリーンがあり、クラッシックのDVDを見ているようだった。

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マリア様がみてる(小説)を読んだ。

マリア様がみてる (コバルト文庫)

マリア様がみてる (コバルト文庫)

ふと気が向いて、「マリア様がみてる」を読んだ。短編集もあわせて全37巻。
10日くらいかかった。こういう素性の(コバルト文庫なんです)小説なせいか、わりとさくさく読めた。

先にアニメを観たので、「あ、ちゃんとカトリックってはじめに書いてあるんだな」とか「祐巳もやっぱり《ふつうのお嬢さま》なんだなあ」とか、いろいろ思ったこととかあったんだけど、いまはメモみるのが面倒くさいので、このくらいにしておく。そのうち気が向いたら載せるかもしれない。
あ、最初は祐巳の思い込みとかでドタバタするというお話の作り方で、ちょっと苦手だなあ、つらいなあと思ったけど、瞳子登場のエピソードが片付いたあたりからだろうか、だんだん落ち着いた雰囲気になってきて個人的にはよかった。

一進一退

 眠い。眠いといつも以上に本が読めなくてとてもそわそわするので、ひまつぶしにブログを更新することにした。

 これは年末年始に書こうと思って放置していた記事である。
 いままでもTwitterとかで「本が読めない、本が読めない」ってわめいていたことがあるけど、どれくらい最近の俺が本を読めないのか、定量的に示したことはなかったと思うので、ここで去年の各月の読書冊数のグラフを載せてみようと思う。年末年始に読書メーターの期間限定の企画で提供されたものである。
 グラフによると去年の6月くらいからガクガクッと読んだ数が減っているのがわかる。

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 完全にスランプである。いままでこんなことはなかったので、正直何が起きているのかわからなくてとても困惑した。ここ数年、躁鬱(双極II型)で精神科にかかっているが、主訴はこれである(マジで)。

 ここ13年間くらい、1日/冊以上のペースで本を読むのが習慣というか強迫観念みたいにになってしまっていたので、何ヶ月も続けて月30冊(≒1日1冊)のラインを割っている状態が続くのは僕にとっては非常事態なのだ。生命活動が止まっているのに等しい。8月の4冊なんていうのはもう、本当にどうやって生きていたのか不思議である。そもそも、1月〜7月の時点で30冊ラインのそばをふらふらしていて、これだけでも十分不調だったのである(2007年以来の平均は月46冊)。

 もしかしてもう一生分の「読書力」を使い果たしたのではないかと怖くなったりした。本を読む以外に人生の過ごし方を知らないので、いまでも空き時間が怖い。

 さすがにただのスランプだったみたいで、ここのところ徐々に読める本が増えているような気がしてはいるが。ここ数日はついに読書冊数が4冊/日くらいまで増えて、もしかして集中力が復活してきたかと思ったけど、それはただラノベ(「マリア様がみてる」)しか読んでないせいだったみたい。図書館の予約のタイミングを間違えて、きょうは手許に「マリみて」がないんだけど、そうしたらやっぱり普通の小説何か抵抗があって全然読めなかった。
 一進一退である。

文体と東京の近代

東京 下町山の手 1867-1923 (講談社学術文庫) 失われた近代を求めてII 自然主義と呼ばれたもの達 (失われた近代を求めて 2) 失われた近代を求めてIII 明治二十年代の作家達 (失われた近代を求めて 3) 失われた近代を求めてI 言文一致体の誕生 (失われた近代を求めて 1)

エドワード・サイデンステッカーの『東京 下町山の手 1867-1923 (講談社学術文庫)』の後に、橋本治の「失われた近代を求めて」シリーズを読んだ。
一緒に読むには結構いい組み合わせかもしれない。

両者をやや強引に結びつければ、サイデンステッカーは「東京」がどう成立していったかを文化や建築などの側面から描いていて、もう一方の橋本治は似たような分析を、文体の側面から近代文学に対して行っている(と言えるかもしれない)。
両者が扱うものはほとんど重ならないけど、扱う時代はほとんど同じ。なんとなく相補的だった。

ちなみに、この二者では、ザイデンステッカーの方が扱う範囲が広く概観的であるし、日常に近い事柄を扱っていて馴染みやすい気もするから、僕はザイデンステッカーの方を先に読むことをを勧めます。

特例有限会社の代表取締役はいつ実質的に辞めたことになるのか

 難しい本は頭に入らないし、簡単な本は飽きる。いったいどうしろというんだ……。

 さて昨日まとめて投稿した件ですが。実はまだ悩んでいる。実際のところ、うちの会社としては、社長が交代しない以上もはや必要ない知識なんですが……。

 代表取締役が互選によって選ばれるとき、代表取締役が取締役も同時に辞任していたときは、彼の地位はいつまで継続すると考えればいいのか。

  • 直後の株主総会に出席できるのか:たぶんできる
  • どうやら、代表取締役が辞表を出しても、総会までは権限が消えないように見える
  • 後任の取締役選任案が可決された瞬間にクビになるのか:可能性はあるように見える
  • 彼は出席権限で議事録に代表印を押せないのか:押せないという説を見た
  • だとすれば新任の取締役は個人実印を押す義務があるのではないか:不明
  • なぜ代表取締役が空席なのに辞めさせられるのか不明だが、取締役の定数が足りてさえいれば、辞任できるのだろうか
  • では、辞表に書く代表取締役辞任の時期を次回の総会終了後になるようにすればどうか

 以上では代表取締役が取締役も同時に辞任するパターンを考えた。条件は特例有限会社(取締役会非設置会社)で、代表取締役を取締役が互選することであった。
 ここで謎なのは総会議事録に代表印を押せないという点だ。

 次に代表取締役が辞任しただの取締役として残る場合である。

  • 総会議事録には議長・議事録作製者として代表印を押せる
  • 互選するまで代表取締役の資格が維持されるらしく、互選書も同様に押印できる
  • いずれも「被選任者は、席上でただちに就任を承諾した」と書ける
  • 前者は、定期総会で満期退任だとそもそも新任の取締役には記名押印する理由がない(まだ一般人だから)
  • 後者は新代表取締役は記名押印するが、代表印があるので実印は求められない
  • だとすると、新任の代表取締役の実印押印と印鑑証明添付を完全に省略できてしまう

これは代表取締役の権限で、すべて記載の通りに議事が行われたと責任をとれるということなのだろうか?

 新取締役が押印するか、実印がいるか、謎が多いのに、「あまり手抜きをしないで、就任承諾書くらい作りましょう」みたいな論調で困る。
 だって、うちで、僕が社長やるとなると、総会は役員兼株主1人+候補者1人だし、互選も2人なのだ。
 まあ、総会は紙面でやって、取締役の就任承諾書(個人実印+印鑑証明)は書くことにしたけどね。
 でも、互選した結果についての承諾書は、ばかばかしいから省略できるものならしようかと思って。

特例有限会社の社長交代の登記をする(4)

特例有限会社の社長交代の登記をする(目次): (1) (2) (3) (4)

申請用総合ソフトの仕様と印刷

 ところで、「登記すべき事項」だけはCD-RでもなくOCR用紙でもなく、オンラインで送信すると書きました。
 その場合ここまで書き込んできたWordファイル全部を印刷・提出するわけではないのです。申請書(最初の2ページ+印紙台紙+登記すべき事項)に相当する内容は、一度「申請用総合ソフト」っていうものにコピペし、「ソフト」から印刷します。(ただし、課税標準額が必要だったり、若干フォーマットや入力項目が違うので注意。)

 順番としては、このソフトで事前に「登記すべき事項」だけプレーンテキストとして送信したあと、受付(?)されたら、申請書をこのソフトから印刷します。こうすると申請書に送信したデータの番号(申請番号または受付番号)が自動で載っかるわけです。
 印刷は、送信後、データのリスト画面で、印刷したいデータの行をダブルクリックします。そうすると、なんか一度HTMLファイルが作成され、自動でIEが起動し、申請書らしきものが表示されます。このIEの画面を印刷すると、紙の申請書ができあがります。
 委任状を付けると謎の位置になるのでまとめて契印されてしまうような、妙な仕様ですが、気にしないでいいそうです。

 次に、記入したWordファイルのうち、添付書面の部分だけ印刷します。最初の2ページ(申請書部分)と最後の委任状(あれば)を飛ばします。
 ここに、記入例PDFやメモ等を参考に、適切に捺印します。記名押印だそうですので、氏名は印刷です。
 ただ、この「ソフト」、本来電子署名する前提なせいか、ハンコをどこに押すのか見当つきにくい形なのです。なので、ここでまた記入例PDFかWordファイルを参考にハンコの数が足りているか確認する必要があります。
 最後に添付書面ごとこの紙を左綴じでホッチキス留めして、契印というものを押します。

 もちろん、ただの紙ですので、Wordファイルにこの申請番号か受付番号だけコピペしてから印刷しても問題ありません(番号は本来の申請書記載事項でないから、鉛筆かペンで空白にメモ書きでも構わない)。

 ちなみに、じゃあ最初から「申請用総合ソフト」を使えばいいのでは?って思うでしょうが、議事録など添付書面は作成できないので、結局いずれにしてもWordとかリッチテキストエディタで、様式のファイルを開いて書き込む必要があるのです。
 それと、この「ソフト」はあんまり使いやすくないので、情報をメモしていく段階ではWordのが便利だと思います。

あと、じつはさっきからワードワード言ってるけど、Word買いたくないので使ってません。MacだとiText Expressというソフトがありますが(MavericksならApp Store経由)、僕は、軽いのでそれでやった。
 レイアウトがガタガタになる上に、印紙台紙に余分な線が印刷されるという欠点はある(そこだけ白紙にした)けど。まあ、印刷しちゃえば同じようなモノかなと。
 ただ、Open OfficeのがよりWordっぽくできます。Open OfficeはMac/Windows/Linux版がありますので、Windowsワープロソフトを使ってない方も。
 どちらもGoogleで検索すると出てくると思う。

契印

 さいごに、契印なんていう特殊技能は、一部の人以外やったことのなさそうなので。
 登記所詰めの司法書士の方に習った(というか叩き込まれた)短時間で押すコツを書いておきます。僕は前回初めてやったんですが、まあ、あれだ、「社長っぽ〜い」っていうかなんというか。

 まず、そもそもあまりホチキスで止める位置を隅まで印刷しないこと。
 次にページをホチキスの針が見えない程度に軽くめくり、5センチくらいの折り目をつけます。
 折り目だけは爪できっちりとつけます。
 次に、朱肉を全体につけて、その折り目をまたぐように捺印します。今回の申請書は普通にやると3ページ前後ですが、これを全部つなぐわけです。
 折り目の下の段に、若干白い部分が出ることがありますが、気にしないでいいらしい。

 このベテランの司法書士さんは、非常にせっかちな方だったからか、無料相談で時間が限られてたのか、ホッチキスの位置なんて完全に無視。かなり余裕を持って折り目を入れていました。文字にかからなければ問題ない。

 任意の位置に折り目をつけていいとなると、突然高速化できるんですね。ペラッ、シュッ、ぺったん。ペラッ、シュッ、ぺったん。って感じで2人がかりでやると定款全部やってもすごく早くできるのです。30秒かかってないと思う。
 たしかに、綴じ位置を記録に残す必要はないんですよね。最初、「えっ!」とか言ってしまいましたが、「いいから、いいから」って。
 僕が、定款の綴じる側のマージンをかなり広めに作った(契印の印影の3倍くらい)せいもありますが、それにしてもこんな位置でいいんですか(!)って感じでした。つながってりゃ、折り目が多少斜めでも、なんでもいいみたい。

 袋とじ(2枚重ねになる)ではないから、それほど難なく上手くいくと思います。心配なら印鑑パッドとかを使うといいんでしょうが、普通持ってないので、僕は学校で配られたわら半紙を束にして20枚ほど敷いてみました。
 まあ、代表印なんてそこそこ高いし、今回初めて使うわけでもないだろうから、のっぺらぼう(周囲の円しか出ないハンコ屋のミス)とか精度の低いことはないでしょう。
 あと、古くからの経営者は印鑑を異様に押しなれている人がいます。どうしてもダメなら、元代表者が祖父母とか父母とか近くにいるなら、押すのだけ頼むとかも手でしょう。手書きじゃないし3枚未満だし印刷からやり直しても大した手間じゃないですよね。
 あ、まさか1万円の印紙が手元にあって、印紙台紙にはっちゃった方はそうそういないと思うけど、そうでなければ、契印を先にすることをおすすめします。

管轄の登記所に提出

 申請書を書く段階でもう調べてあると思いますが、このネットの時代に、なんと地理的管轄があるのです。郵便局みたいに処理センターと窓口はわければいいのにね。
 そういうことですので、最寄りではなく申請書に書いたとおりの登記所に持参します。
 なお郵送でもいいですが、僕は、何度か書きました通り、司法書士による無料相談サービスを受けたいという下心があるので、郵送しません。
 なお、提出時に、代表者が変わった場合は印鑑の届出をその場で書きます。あと、印紙も売店で買って貼ります。
 なお、職員はお相手してくれません。ここに入れてくれとばかりにトレーがありますので、すべての書類をクリップで留め、放り込むだけです。「えーっ、これだけー!?」って感じです。

 長々と書きましたが、これでおしまい。
 まとまりがなくて、あんまり実用的じゃなくてすみません。

特例有限会社の社長交代の登記をする(目次): (1) (2) (3) (4)

特例有限会社の社長交代の登記をする(3)

特例有限会社の社長交代の登記をする(目次): (1) (2) (3) (4)

一般人がいきなり「社長」になるには

 さて、一般人が、いきなり「社長」になるというストーリーの書類をどう作るのかですが。
 まず新任者を臨時・定時株主総会で取締役にします。
 取締役就任は、どんな会社でも、取締役会があってもなくても、代表が互選でも、取締役たち自身の権限では決められません。必ず総会を経ないといけません。したがって「取締役就任」と「取締役重任」の証拠としても、取締役を選任した株主総会議事録だけが有効です。
 ところで、「社長」という言葉を使いましたが、登記のしくみ上はこの用語はありません。会社の代表は「代表取締役」といいます。ここでは社長=代表取締役ということにして話を進めます。
 会長が代表取締役会長だったりする場合は、社長の交代はヒラ取締役の辞任&就任と同じになりますが、そういうのはここでは扱いません。
 次に、取締役の中から代表取締役を選びます。登記の際、きちんとした手続きを経て選んだという証拠を示す必要があって、代表取締役を選任した株主総会議事録か互選書が必要です(どちらになるかは定款の規定による)。

以上の書類をそろえて、登記申請を行います。

代表取締役の選任について

 一般人を取締役にした後、これを代表取締役=社長にする方法についてもう少し書きます。
 株式会社および取締役が2人以上になった特例有限会社では通常、代表取締役を選ばないといけません(定款に「代表取締役」「代表者」「社長」などの規定があるとき)。何事も定款を見ないと判断できないのですが、ここではありがちなパターンについてのみ考えてみます。

 下記の箇条書きは代表取締役選任の全てのパターンです。特例有限会社は法令上、取締役会を設置できないので下記の下側(「取締役会非設置」)のうち、いずれかになります。(うちの会社では前述の通り「互選」パターンでした。) なお、カッコ内は登記のとき提出する主な添付書面です。

  • 取締役会設置:取締役会の決議により選定(取締役会議事録)
  • 取締役会非設置:次の3パターンから定款で決める。
    • 定款に名前を書く(株主総会での定款変更の特別決議の議事録)
    • 定款に取締役の互選と書いてある(互選書、就任承諾書+印鑑証明書)
    • 定款に規定がないか、株主総会の決議と書いてある(株主総会代表取締役選任の特別普通決議の議事録)

 何を言いたいかというと、とりあえず定款を用意しないと話が進まないということです。ご理解いただけましたでしょうか。

株主総会で社長を選任する場合(議事録作成)

 株主総会を行い、必要な決議をします。議事録は各種テンプレートを参考に。
 登場人物を全部集めても1人とか2人にしかならないときは、先に書類(議事録)作って決議してもいいのかな……。読みたくないですよね……。どうしても実態通りに記したいなら「書面決議」または「みなし決議」という方法もあります(だいぶ書面が増えますが)。

 ところで、だいぶ余談だけど、取締役も代表取締役も全部株主総会で決める(定款に互選の規定のない)とき、この「取締役選任」と「代表取締役選任」を一辺にやると、第1号議案「取締役選任」+第2号議案「代表取締役選任」として決議してよいのだろうか。つまり、通常、選任した新しい取締役は株主総会の閉会をもって就任となるのに、まだ厳密には就任していない人間を代表取締役に選べるのかということだ。
 明確な答えは見つからなかったが、重任+新任のときは法務省様式に以下のようなものがあるので、これを援用できそうな気配ではある(代表取締役→新代表取締役、(一般人)→新取締役のパターン)。僕としてはこの席上で第2号議案をやっている段階では「法務太郎」氏はまだ取締役就任してないような気がして、その点が心配なわけだ( *1 )。
 株主と役員の全員が同意しているんだから、1発でやっても2発に別けても変わらないし、まあ登記所もここを厳密には見ないと思うんだけど。さすがに議案の順番が逆だとまずいのかもしれませんが。ちなみに、「退任」は任期切れ。任期途中で辞表を出すのが「辞任」だそうだ。

第1号議案 取締役及び監査役の任期満了に伴う改選に関する件
 議長は,取締役及び監査役の全員が本定時総会の終結と同時に任期満了し退任することになるので,その改選の必要がある旨を述べ,その選任方法を諮ったところ,出席株主中から議長の指名に一任したいとの発言があり,一同これを承認したので,議長は下記の者をそれぞれ指名し,これらの者につきその可否を諮ったところ,満場異議なくこれに賛成したので,下記のとおり再選重任(※新任者の場合は就任)することに可決確定した。
取締役 法務 太郎
同   法務 一郎
同   法務 次郎
監査役 法務 三郎
なお,被選任者は,いずれも席上その就任を承諾した*2


第2号議案 代表取締役の任期満了に伴う改選に関する件
 今般代表取締役法務太郎が取締役の任期満了により代表取締役の資格を喪失し退任することになるので,改めて当会社の代表取締役(社長)を選定したい旨を述べ,その選定方法を諮ったところ,出席株主中から議長の指名に一任したいとの発言があり,一同これを承認したので,議長は下記の者を指名し,この者につきその可否を諮ったところ,満場異議なくこれに賛成したので,以下のとおり
可決確定した。
代表取締役 法務 太郎
なお,被選定者は,席上その就任を承諾した。

なお、この議事録に、
「なお,被選定者は,席上その就任を承諾した」
的な一言がないと、他に承諾書と印鑑証明が必要なるかもしれません(互選書においても同様)。
 この手の議事録の非公式なテンプレートはいくらでも転がってますが、読むときは慎重に。
 また、この議事録に限らず、すべての行について意図が説明できるか、1行ずつ検討してみることは重要だと思います。大抵は法令や慣例によるルールがあって、上記の例のように、ときどきルールを守らないと面倒が増えるのです。もちろん書いてある以上の意図がないときもありますが。

 あと、代表取締役が取締役ごと辞任するときは、後任の取締役を選任する総会のときに代表印で押印できないらしいんですが、そこがよくわかりません。
 取締役・代表取締役選任の総会議事録には、前代表取締役の名前の横に代表印を押す必要があるのですが、これができるのは最低限取締役として残るときだけなのだそうです。うーん……。
 代表取締役が取締役の地位ごと辞めたり、登記所に提出した印鑑を株主総会の議事録に押印できない場合は、「株主総会議事録に押印した議長及び出席取締役の印鑑証明書」が添付書面リストに追加されます。

互選で社長を選任する場合(互選書)

 うちの会社は、ここまで研究したところで定款が発掘され、ばっちり「互選」って書いてあったので(つまり株主総会の後に、代表取締役選任の会議を取締役だけで行い「互選書」を作るので)、上記の「同時にやっていいのか」という悩みは根本的になくなりました。っていうか、社長がやっぱり辞めないそうなので、二重に関係ないという…。

 互選書の書式はわりとシンプルですので、ググってください。
 他に定款のコピーが要ります(最後のページの次に紙を追加、奥書+代表者印)。

定款がどうしても見当たらないとき

 ところで、提出する必要があるかどうかは置くとしても、定款を用意しないと話が進まないわけですが、見つからないこともあるでしょう。
 もし、定款がどうしても見当たらない上に、認証から時間がたっちゃって登記所の保管期限(5年)も、公証役場の保管期限(20年)も過ぎているとき。あるいは原始定款から変更してあるとき。
 このような場合、登記事項(登記事項全部証明書または「登記情報提供サービス」でデータを買う)と一致するようにでっちあげます。株主総会での定款変更の特別決議をしたことにすればいいらしいです(どうせ定款をてきとーに保管し、紛失してるのに事件にも問題にならない会社は、どうせ株主も身内とかでしょう……。銀行も預金だけだよね……)。まあ、定款は株主や債権者が納得していればいいという考え方なんだと思う。
 新定款と、定款を変更する株主総会の特別決議の議事録を作成するだけ。
 こうすると、ちゃんと定款を全面変更したことになるので、気分はでっちあげですが正式なものになります。

 ちなみに、この定款については公証人の認証いりません(原始定款のみ)。たぶん登記も必要ない(矛盾しないように作ったので)。

 うちも、こうなる覚悟をしてたので、僕もしましたが、幸い代表者が書類保存の上手い人らしく、30年モノの定款がサクッと発掘され、びっくりしました。まあ、コピーの精度が低くて訂正部分が読めないけど。(常識的には、これはさくっと出て当然なんだけど、実際はね……。)
 いまどき原始定款に手書きの訂正が入るなんて、よほど急いでるときだけだと思いますけど、なにしろ昭和50年代ですので(今なら普通プリントアウトしなおすよね)。あれ、和文タイプ?それとも活字?みたいな。高かったんだろうねえ。そして、関係ないですが、設立者がこのとき30歳くらいで、地味にショックを受けたぜ。今の俺と変わらないじゃないか……。

添付書面

 互選書や議事録はそれぞれ法務省のテンプレを見たり、ググったりしてあちこちからいただいてきましたが細かいことに注意が必要です。まあ、しかし面倒ですよね。うちは書類がそろってなかったせいもあるけど、ここに書いてあるようなことを調べ、提出書類を絞り込むだけで、素人がやると1週間以上かかっています。はっきりいって開設登記のが登記事項を調べないで済むし、パターン少ないし、情報が多すぎるけど、新しい情報だけみてればいいし、楽なんじゃないかと思った。

 結局、みんなこの添付書面の嵐に耐えられないんだろうな。
 まあ、ここまで書いていまさらだけど、無理そうなら、早めに見切りをつけて、近所の司法書士に見積もりを頼んだ方がいいんじゃないかなと思います。だって、せいぜい数万円とかじゃない? 家の近くの司法書士に頼めば、登記所まで行かないで良いんですよ。
 僕ももし突然誰かが死んだりして登記してくれ、2週間以内にやってくれとか言われたらパニックになると思う。

 で、添付書面ですが、

  • 株主総会議事録(取締役選任)(出席取締役=前取締役全員の記名押印、前代表取締役が新取締役の場合だけは代表印)
  • 互選書(社長選任)(取締役全員の押印、前代表取締役が現取締役なら代表印を押し、印鑑証明不要)
  • 互選規定がある証拠として定款のコピー(代表印で奥書・契印)

が必要になります。

 あと、微妙に登記する内容がちがうときもググって、必要書類と登記事項が同じでいいのか確認しましょう。僕はこの段になってもまだ頻繁にググってます。
 それにしても、新任で代表者になる可能性があって、しかも社長が役員もおりる可能性があるとか、そういうとき法務省のテンプレはその辺が曖昧というか、そのパターンを考慮してないようで、ちょっと困りました。
 それと、いまの社長が退任するなら、特例有限会社だと、取締役の人数と定款との兼ね合いで「代表取締役」を消したり追加したりする場合がありますが*3、その辺の機微も様式にはなかったと思います。

特例有限会社の社長交代の登記をする(目次): (1) (2) (3) (4)

*1:こんな文章も: ひよっこ支部長の司法書士ブログ by 司法書士法人ファルコ: 役員の就任承諾と株主総会議事録の記載の援用の話 その3

*2:注には、この文言があれば「申請書に就任承諾書を添付することを要しません。この場合,申請書には 「就任承諾書は,株主総会議事録の記載を援用する 」と記載してください」とある。重要な一文です。なお、申請書のどこに「就任承諾書は,株主総会議事録の記載を援用する 」を書くかということが書いてないが、僕は1ページ目「就任承諾書書 1通」を消して挿入した

*3:有限会社に取締役が1人になった場合、代表取締役は設置できないので抹消したり、逆に取締役2人にしようとしたら定款に規定があって代表取締役を選ばなきゃいけなくなったりする。あるいは定款に代表取締役の規定がなければ、思いついて代表取締役の欄を抹消することもできる。

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