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うん。新海誠は写真もすごい

僕は滅多に感動しない。どうも、生まれつき情が薄いようで、それはもうあまりにも薄いので、情が薄いこと自体もちょっと困るなと思う程度にしか思わないので、それはまあいいんだけどさ。
が、ひさしぶりに「すごい」と思うものを見た。
さいきん放映されはじめた大成建設のCMは、新海誠が作ったんじゃないかというウワサ(微妙にデマで、新海以外のスタッフが同じだったとか)がながれていたらしい。
じつは名前もしらなかったのだが、新海誠という人は気鋭のアニメ作家だということだ。あんまり関係ないんだけど、公式プロフィールをながめてたら、パソコンオタクのとしては「彼女と彼女の猫」制作当時のマシン(99年頃)が、PowerMac7600/120(120MHz)ということに驚いたり、なつかしかったり。それであのクオリティ。ひえー…だ。


さて、それの流れで見たのだが、彼の近況報告。ちなみに、こちらは正真正銘「新海誠作品」でございます(あたりまえ)。
いま彼はイギリスに長期滞在中らしいのだが、そこへ行く途中に、中東の辺りで何度か集中講義(中級者向けワークショップ)をしたようだ。そのとき滞在した町などの写真と紀行文が載っている。それからロンドンでのことも。こう書くと、大したことないようだが。というかたしかに大したことないっちゃあ、ほんとに大したことない「近況報告」なのだが。
しかし、そんなことはいいから、そのページ『Other voices -遠い声- 2008年の近況』を一番下の方から見てくれ。

個人的には、引用した部分、2008/01/20の日付の写真が好きなのだが、さすが映像のプロだからか、写真がきれい。個人的には、NHKのハイビジョンのドキュメンタリーを思い出した。構図の取り方が何となく似ているかな…?

でさ、これ、文庫かなにかで出版したりしないかな。紀行文+写真なら文庫が(いろいろな都合も)いいと思うのよ。
たとえば、中谷美紀の『インド旅行記〈1〉北インド編 (幻冬舎文庫)』のシリーズは、なんだかんだで4巻目ぐらいまで出てますよね。
アニメに関するまじめーな本、監督としての本となると、これは単行本レベルの企画になってしまう。特定の作品がらみで、ワークショップとかエッセイはおまけ、メインはアニメ論、作品論みたいなね。もちろん否定はしないけど、それではマニアックだし、よくもわるくもでかい話しになっちゃって、そうそう簡単に実現するものではなくなってしまうだろう。そういう本は、映画のプロモーションと合わせたりしないと売れなくて、「出るか出ないか」が一番の勝負みたいな、ほんとうのバクチ企画って感じになってしまう。
なぜそんな、あまり現実的ではないはなしをするより、前者のがいいというかというと、まず純粋に一般人に向けて読んで欲しいからだ。おれは、そもそも「近況報告」単体で、いいと思ったのだから。
だとすればエッセイ的な文庫のが、読者層も広いし、現実的だろう。というか、おれとしては「写真家」としては名前が売れていないという独自性もあって、そこをフィーチャーしてほしいのだ。その方が面白いと思う。
おれ、これ、結構マジでやって欲しいし、マジで売れそうだと思っていってます。どっか(それこそ幻冬舎文庫とか)かやってほしいな。こういうのってメールで企画送ったらいいのだろうか。


ちなみにさっき書いたのは、この文章の部分の写真。アンカー貼ってないのが不便なのだけど。

2008/01/20
(写真:ヨルダン首都アンマン)
■ヨルダン・ハシミテ王国の首都アンマンにて、デジタル・アニメーション制作のワークショップを行っています。在ヨルダン日本大使館のHPでワークショップの内容等をレポートしていただいていますね。
■まだあまり観光は出来ていないのですが(死海には行きました!)、街並みの美しさに息をのんでます。山肌いちめんを石造りの家々が覆っていて、それらがくっきりとした日差しを受けてきらきらと輝いています。物価も手頃で食事もたいへんに美味しく、なにより人々はとても親切で、仕事で来たはずなのにとても楽しい思いをしています。

ああ、そうだ。一応「大成建設のCM」についても補足しとかなきゃね…。

12/7より放映開始される大成建設の企業CMを制作しました。

監督:田澤潮 キャラクターデザイン/作画:田澤潮
美術:丹治匠
(略)
アニメーション制作:コミックス・ウェーブ・フィルム 制作プロダクション:TYOプロダクションズ

だそうです。おれはよく知らないのだけど、この会社が『秒速5メートル』や『ほしのこえ』など他の新海作品全般をあつかっているようですね。DVDのラインナップとか見た感じでは。


ちなみに、写真がすごいといったけど、絵もすごいよ。静止画でも。カラーの色彩感も。個人公式サイトのトップが、桜が舞っている画像が丈夫にあるのだけど、そんなタイトルのバックになってるみたいなのだけで感動してしまったもの。

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