このあいだ、過剰な防犯指導に関する記事を紹介したんだけど。
いまは、小学生にあいさつしただけで、通報されるかもしれないそうです。
半ネタ的にとはいえ、やはりこれ単なるネタではすまない部分があるので、これはそれなりにフォローをすべきだろうと思っていたのです。
そしたら、きょう川端裕人さんのブログを見たら、ちょうどそういう記事が紹介されていました。
この話が単なるネタではすまないというのは「科学警察研究所が、過度な防犯意識の蔓延にジレンマめいた警鐘を鳴らしている」ということからもわかるでしょうが、こういうときに、「めんどくさいし、別にそんなに困らないし」で済ましがちなのが、おそらくこの種の問題を慢性化させ、拡大させた最大の要因だと思います。だから、この描きのリンク記事全部を読まなくてもいいけど、最低限頭のすみっこにこういうことが起きているんだ、と憶えておいて欲しい。
毎日新聞岡山支局の石戸諭による「安心の風景」シリーズが完結。
これが実に「理にかなった」良い仕事なんです。ぼくは3回目と5回目に登場しています。
この機会に一気読み、どうぞ。
- http://mainichi.jp/area/okayama/archive/news/2008/11/01/20081101ddlk33040514000c.html
- http://mainichi.jp/area/okayama/news/20081108ddlk33040769000c.html
- http://mainichi.jp/area/okayama/news/20081115ddlk33040701000c.html
- http://mainichi.jp/area/okayama/archive/news/2008/11/22/20081122ddlk33040664000c.html
- http://mainichi.jp/area/okayama/news/20081129ddlk33040731000c.html
この連載の巧みなのは、「入り口」に標準的な「地域」や警察による防犯の取り組みを紹介しつつ、それが抱えるジレンマについて後半で集中的に言及している点。
警察庁の付属機関である科学警察研究所が、過度な防犯意識の蔓延にジレンマめいた警鐘を鳴らしていることにまで触れてあるのは、今のところ、ぼくのPTA本とこの連載だけかも、とぼくは思っているのだけれど、これは単に誤認かもしれませぬ。
いや、この連載はおれのやったような安易な言及に対して、完璧すぎるほどのフォロー。
こりゃ、手間が省けて、ラッキー!
…と、たしかに、そうではあるんだけが。まあ、むしろ、せっかくヒントもあるのだから、それを踏み台にして、その省けた分で、じぶんの頭でも何かしろっちゅう話しですわな。