プログラマーになりたい。

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働く姿勢、生きる姿勢

カイシャデイズ

カイシャデイズ

キャラクターが、いい。かっこいい人たちがいっぱい。それにしても、エンターテイメントで、ここまで万人向けの小説を書けて売れる人というのは、結構貴重なのかもしれない。(といって、とっさに思いついたのは、荻原浩。)

透きとおった糸をのばして

透きとおった糸をのばして

自分から動こうとしないのは死んでるのと同じだ。と、主人公が結構強烈な檄をとばされる。ぼそっと強烈なことを言わせるなあ。耳が痛い。

論文書くのにワープロってのが時代を感じるけど、それは「パソコン」と読み替えればいいわけで。

主人公と上手く行かなくなった友達との関係が、主人公と同居する年上のいとことその友達の関係と相似形を描く。甘えとか、行動規範のちがう人の内面を想像することのむずかしさ、とかが示される。


そういえば、この日記、
http://d.hatena.ne.jp/flashingwind/20080908/1220803585
のつづきのような、そうでもないような…。

宇宙のみなしご (フォア文庫)もそうだけど、こういう年齢層に向けて書かれたものというのは、やはり独特の緊張感があるように思う。悪く言えば論理が単純でなければならないし、大人向けの小説とは違った「ごまかし」がある。

大道珠貴

素敵

素敵

のような作風も、かなりストレートな視線で、人間のかわいさ(おかしさ)があって好きだけれど、「下品だ」と感じる人もたぶんいるのだろうと思う。中学生のときのおれだったら、じぶんの生物としての生々しさを受け入れきれていなかったから、こんな作品を読んだら、自分のなさけなさを指摘された気分になって、つよく拒絶していたかもしれない。いや、それ以前に理解できなかったかも。

そういえば、その間にはさまって不思議な存在感を感じるのが、綿矢りさ蹴りたい背中 (河出文庫)インストール (河出文庫)だ。綿矢りさの「上手さ」は言葉にできなかったけど、今、思いついた。あの、奥ゆかしい生々しさは独特だけど、それをさらっと読者の中に流し込んでしまうのがすごいところ、新しいところなんだと思う。

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