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一瞬じぶんは白泉男子ではないかと思ったけど

  1. http://anond.hatelabo.jp/20080726023345
  2. http://dai.at.webry.info/200712/article_7.html

などを見る限りではそう思ったんだけど。しかし、もう少し調べてみると、なんかどうも違った。単なる少女マンガ好きな男子、ではないらしい。

腐女子は本来の物語とは別のところで妄想を働かせた人たちである
(略)
さて、このような「腐女子」のように、本来の対象とは別の立ち位置で、男子が嗜む場合を考えた際に思い浮かんだのは「白泉男子」だった。

このページが「白泉男子」のオリジナルの定義だとすると、おれは「本来の物語とは別のところで妄想を働かせ」て「本来の対象とは別の立ち位置で」読むことはしてないという点で定義に反する。多くの場合は「女の子」視点で描かれる物語を、そのまま読んでいるから。そもそも「女の子」は視点の向かう対象にはなりにくい。(百合要素に萌えるのも理解できないわけではないけれど、しかしそれとも違う。)

ちなみに、それではどうやって楽しむのかというと。ヘテロセクシャルの「男の子」であっても、ヘテロの女の子視点で描かれる風景を、「主人公びいきな神の視点」みたいなものを勝手に作ってしまえば、感情移入しつつ読むことができる。というか小説では別にめずらしくもないし。あるいは野次馬的な楽しみといってもいいけど。

というかもっと単純化して言ってしまえば、エロ要素をそこに見いだしてない。という点で決定的にちがう。オリジナルの「白泉男子」の定義は、男性視点のエロスを少女マンガに見いだすものであるのだとすると。(もっとも、性の描写においてさえ、ものによってはなんとなく入れるけど。)

つうか、そもそも「ママレードボーイ」のアニメ版見てたころからそうだったからね。当時、小学校低学年?幼稚園年長さん?シチュエーションに憧れてたんでしょうか。

それから、フラワーコミックスのが分量的に多いという点。文字通り、名前が違う。小学館ですから。で、たぶん次が集英社の別マ(別冊マーガレット)。そこに白泉社系が続くみたいな。白泉社系って、少年誌なら「少年チャンピオン」みたいなというか、全体として独特の雰囲気があって、それにどうも完璧には馴染みきれないのです。
あんまり関係ないけど、思い出したので書いとくけど、興味深いのが和泉かねよし「メンズ校」。

これは一見、男子の視点だから、ふつーに読めると思うところですが。なんか違う。むしろもっと複雑。おれが普段無意識にやってる「神視点」の技術を、「女の子」に体験させやすいように作られている匂いがする。だから、おれが読むと、なんか『「メンズ校」の仮想の女の子読者視点に感情移入している神の視点」みたいな大変なことになる。目の前にフィルターが1枚って感じ。裏の裏は、そう素直には表にはなってくれないらしい。あと、「BANANA FISH」も、後半はなんとなくアッシュ視点で読んだせいか、とても同じ種類だとは思えないし。

そもそもなんでこんな少女マンガ系の話をしてるかといえば、なかじ有紀作品の、あの(ペアを考える)パズル的な楽しさについて、誰か一家言もってんじゃないかと思って、それでググったら冒頭の匿名ダイアリー(anond:20080726023345)を見つけたということなんだけど。
ちなみにパズル的な楽しさと書いたものと一番近いのは、「日常の謎」系のミステリー。そういうストーリーが同時に何本も進行してる感じ。一応、状況に対してフェアでなければならないわけ。直前までに何の伏線もなくくっつけるのはなし。「対象者」があぶれるのもなし。みたいな。独特の、暗黙のルールのある感じが近い気がする。まあ厳密にはぜんぜん「フェア」じゃないといわれそうだけどさ。

まあ、その匿名ダイアリーにしたってタイトル見ればわかるように「花ゆめ世界を軽く紹介」なんですけどね。花ゆめは、紹介できるほど趣味ではないわけさ。

やっぱ別マ、ベツコミっしょ!カモーン!
ってゆうか、なんでこうおれの趣味的な面での孤立感は、どこへいってもぬぐってもらえないんですか?

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