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だまんです。

プログラミングや写真や本や読書会のことや、日常のこと。

物理学の快楽

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先に防衛戦を張ってしまうならば、ぼくは物理に限らず、勉強はできない人間です。現在思考している問題の論理的なつみあげのステップを、頭からしっぽまで憶えていられないんです。さて、しかし、ブルーバックスなど、フレイバーとして物理学が添加された読み物は結構好きです下手の横好き。


さて、天才ワナビーさんがさいきん物理学というものから理系の世界に入ってこようとしている。これに便乗して、ぼくが面白いと思う物理学で体験したエキサイティングな思考法を2つ紹介したいと思いました。


ひとつめは、

  • 哲学的な仮定が突然降ってきたように登場すること。

有名なのは「宇宙定数」というものを、アインシュタインやその後の物理学者が出したり引っ込めたりした話。宇宙は、不変なのか、膨張していてそのまま膨張しつづけるのか、あるいは、いまは膨張しているがいつかは収縮に転ずるのか……?

なんだかんだ、人間はその時代と切り離して考えることは出来ない。物理を通して人間の思想を見ることで、その時代背景に科学者たちが、そして一般人たちがどういう土台を考えの中に持っていたのか察することができる。


もうひとつは、

  • イメージからじぶんでつくった数式が、じぶんの思考能力を越える、信じられないような世界観を示唆することがある

ということ。この機械的な置き換えを通して、イメージから新しいイメージに飛躍できる面白さ。
ただ、あくまでも「補助線」でしかないから、それをどう受け入れるかは、決断力とかイメージする力みたいなものに依存する。前述の哲学的・思想的な問題にも関わってくる。
たとえばアインシュタインは、このような選択を迫られた際、それまでの常識では信じがたい解釈を受け入れ、結果、あのような業績を残したのだと思う。しかし、それにしても、あんなに大胆に常識をひっくり返すイメージをいきなり持つのは無理だし、もしそれができたとて、それは単なる妄想だ。人に伝えることは困難だ。


こういうとき、理系のいいところは「数式という補助線があって、そこからあたらしい世界観を獲得する」という世界がひっくり返るようなとても個人的な体験を、だれでも体系的に追体験できる点にある。
だから、ぜひ体験してほしい。とてもすばらしい体験になると思う。

Creative Commons License ©2007-2016 IIDA Munenori.